石貼りでお掃除しやすい、スッキリしたお墓への建て替え工事。雑司ヶ谷霊園

ホームページをご覧いただきまして、ありがとうございます。武蔵石材店の井岡進と申します。雑司ヶ谷霊園にて、樹木の管理や雑草にお困りのお墓を、以前のお墓にならったデザインのお墓へ建て替えさせていただきましたので、ご紹介いたします。

雑司ヶ谷霊園 建て替え

 

以前ご納骨をご依頼いただいたお客様から、お墓のご相談をいただきました。詳しくお話を伺って、後日現地確認に向かいました。

 

こちらがご相談のお墓です。都立雑司ヶ谷霊園にありました。昭和の中頃に建てられたお墓で、かなりの年月が経っていました。雑司ヶ谷霊園は歴史があるので、古いお墓では明治期のお墓もあります。

 

お墓は、白河石などの安山岩系の石で作られているようでした。敷地内に樹木があり、剪定などをしながら一生懸命お手入れをされているようすがうかがえますが、管理が大変で雑草にもお困りでした。お客様はお墓も古くなったので、これを機にお墓を建て替えたいとご希望でした。

 

こちらはご提案した図面です。お墓本体をきれいにして据え直す方法もご案内しましたが、やはり新しく建て替えたいとご希望でした。草が生えないように全面を石貼りとしています。羽目石や塔婆立て、墓誌もいらないとのことで、すっきりしたシンプルな外柵を3通りほどご提案し、こちらを採用していただきました。雑司ヶ谷霊園は樹木が多いので落ち葉が多い環境ですが、石貼りなので落ち葉のお掃除もとても楽になります。

 

工事が始まりました。まずはお墓を取り外してから、ご遺骨を取り出しました。カロートの中が空になっているのをお写真に撮って、解体工事を進めます。

 

すべて取り外したら、掘り下げた場所にグリ石を入れて転圧します。とても大きな音がするので、職人はイヤーマフをつけて作業しています。雑司ヶ谷霊園も、地盤はわりとしっかりしています。

 

転圧したら木枠を組んで中に配筋し、コンクリートを打つ準備をします。コンクリートを流し込んだら、しっかり固まるまでしばらく養生期間を置きます。

 

基礎コンクリートが完成です。中央の四角い部分は土残しで、納骨室がいっぱいになったらここからご遺骨を土に還すことができます。周りの穴は水抜きの穴です。石貼りしますので水は入らない設計になっていますが、将来数十年経って目地の隙間などから水が入っても中に水が溜まらないようにするためです。

 

納骨室を設置しています。角の部分は耐震ボンドで接着し、さらにL字の耐震金具でしっかりと留めます。地震などの揺れでも石と石が開いたりずれたりすることを防ぎます。

 

納骨室の設置と、周りの石貼りが完了しました。今回はこの時点で、お骨壺を安置しました。たくさんのお骨壺があり、今あるお骨壺はできるだけ奥の方へ置いて今後は手前側を広く使えるように、この時点で入れさせていただきました。

 

お墓本体を設置して、工事が完了しました。とてもスッキリした素敵なお墓が完成です!

 

お墓本体の石は、お店に展示している和型墓石に使われていた中国産の小目石を気に入っていただき使用しました。正面の「南無阿弥陀仏」の彫刻や上台前面のご家名、お墓のデザインなどは、以前のお墓にならったものです。これまで大切にお参りされてきたお墓の面影を残すことができました。

 

後方です。全面が石貼りなので、ごみや落ち葉は掃き掃除できれいにすることができます。墓誌も塔婆立てもないので、サッとほうきで掃けばお掃除完了です。

 

棹石側面に法名を彫刻、背面は、お客様のご希望で左下に小さめに彫刻してほしいとご希望いただいて、このように彫刻しました。「もっと小さく」とのことで何度か原稿を作り直しました。

 

お墓の建て替えが完了し、お客様には「想像通りだった」と喜んでいただけました。明るくすっきりとしたお手入れのしやすいお墓になりましたので、これからも末永くお参りいただければ嬉しい限りです。引き続き当社にご相談いただきまして、ありがとうございました。何かございましたらまたお気軽にご連絡ください。

雑司ヶ谷霊園は都立霊園の中でも古い霊園なので、お墓本体や外柵が古くなって建て替えやリフォームをご相談いただくことも多いです。霊園の特徴として、樹木が多く四季が感じられるのは良い点ですがその分落ち葉が多いので、お墓作りでは工夫も必要だと思います。雑司ヶ谷霊園をはじめ、都立霊園でのお墓の新設や建て替え、リフォーム等をご希望の方は、ぜひお気軽にお声かけください。